誰にでも訪れる、一年に一度自分が主役になれる日があります。
それが誕生日ですね。
皆さんは毎年どのような誕生日をお過ごしでしょうか?
家族や恋人や友人たちに誕生パーティーを開いてもらえる場合もありますし、美味しいレストランで食事をしたり、どこかに旅行に行ったり、プレゼントをもらったりと、理想としては「自分のためにサプライズや豪華なお祝いをして欲しい」というのが本音でしょうか。
「今日は自分が主役だから、自分の望む楽しい一日を送りたい」と。
これはこれでいいですし、もっともな言い分です。私も自分の周りに誕生日の人がいたら、ちゃんと祝ってあげたいと思います。
でもここで終わってしまうのは普通の平凡な人であり、より高みを目指す人はこのまま終わってはいけません。
誕生日は一年間の人生を振り返り、さらに今後の人生の目標(ゴール)を再設定する日でもあります。
人は何のために生まれてきたのか
誕生日に必要なのは「自分の人生を振り返ってみて、生まれてきた意味をもう一度確認すること。そして未来の人生プランを設計しなおすこと」です。
「祝ってもらって楽しい、嬉しい」というのはあくまでも現実的な幸せ。それと同時に自分の内側も見つめてみることが大切です。
人は何かの時間的なきっかけがないと、なかなか真に自分に向き合うことができない生き物です。
要するに無駄に人生が流れていってしまう。変わらぬ毎日の連続に、時間の大切さを見失ってしまう人はたくさんいます。
でもそういう人でも、私たちの生活にはたくさんの時間的な節目や区切りが用意されており、その時に初めて「もっとやっておけばよかった」「あの時ああすればよかった」と思うわけです。
時間的な節目とは、幼稚園から大学までのそれぞれの卒業式や、職場を変えたり、人との別れであったり、何か一つの時が終わり、環境が変わる時です。
誕生日とお正月に人生の再設定をする
一番身近にあり、誰でも目標を立てる日がお正月でしょうか?
アメリカでも「New Year’s resolution」といって、一年の豊富や目標を語ったり、発表しあったりします。
日本でも新年になって、新しい一年の目標を作ったりしますね。
慌ただしい年末とは反対に、新年はどこか清々しい希望に満ちている感じがしますし、だからこそ今年一年の目標を生まれ変わったつもりで決めてみたくなるわけですね。
でも大概は一月の半ばを過ぎるころには、目標すら忘れてしまうことも少なくありません(笑)そして今までと同じ毎日が続いていく。
何故そうなるかというと、世間的に年が変わるという、直接的に自分が主役ではない事実が、本気のゴール設定に繋がらないからです。
それとは異なり、自分の誕生日は最も大事な日です。
だからこそ、欲望・欲求から離れた利他的な目標が生まれやすい日でもあるのです。
それは「自分が生まれてきた意味を知る」という魂の本質への問い掛けが加わるからです。
人は自分の才能を発揮し、世の中に貢献するために生まれてきた
子供は素直なので「何でもやってみたい」と考えます。そして「自分にはできる」とも思っています。
これが魂の本音です。何でも吸収し、教えて欲しいし、自分でやってみたい。
生まれてきた本質は<より多くを吸収し、才能を開発・発揮し、自分をもっともっと成長させる>ということ。
このように人が生まれてきた意味の第一段階は「成長と進化」です。
これは<万物は常に進化し続ける>という宇宙の法則でもあります。だからこそ人は成長したがる。
さらに世の中は共存共栄で成り立っています。
人に与えることで自分ももらえる。世の中に大きな貢献をしていくことで、真の喜びを得られる。さらに多くが返ってきて自分も幸せになれる。
「自分だけが」という我欲の塊のようなところには、人は近づきたくもありません。喜びを分かち合えることに魂が共鳴するように我々はできているからです。
よって人が生まれてきた意味の第二段階は「貢献」であり、「奉仕」でもあり、与えて喜びを分かち合うことであり、いわば【善徳を積む】ことにあります。
またより多くの善徳を積むためには、自分ももっと成長しなければなりません。もっと立派になり、社会的な影響力が高まれば高まる程、さらに大きな善徳を積めるチャンスが生まれるからです。
だからこそ人は「成長・進化」と「世の中に貢献し、善徳を積む」という、このサイクルの中にずっと生きているのです。
だからこそ誕生日には目標を設定しよう
誕生日の過ごし方として、お祝いをしてもらうだけでなく、一人の時間を設けるといいでしょう。
お祈りでも瞑想でも構いません。その中で自分の魂の中身を覗くようなイメージで、自分自身を静かにみつめてみる。
こういう時間を持つと、普段とは違う感情が込み上げてくるものです。
それは「今日は自分がこの世に生まれてきた日だ」とあらためて思い、実感するからです。
そして「自分は何のために生まれてきたのか」という問い掛けをしてみて下さい。
そうすると、単なる欲望以外の想いもたくさん浮かんでくることでしょう。
でもそれが自分の魂の叫びでもあるのです。
そして3つ程でいいので、今後の目標を立ててみて下さい。
このような心理状態で自分に向き合うと、おそらく3つの目標全てが、現実的な欲望のみで埋まることはなくなると思います。
「自分はこの世に何のために生まれてきたのか?」と問いただすとき、先ほど記した「成長」「貢献」に絡んだ、大きな利他的な愛に関連した人生のゴール設定が生まれるものです。
それは元々全ての人の魂は、完全に「善」だからです。
こうして毎年の誕生日に自分に静かに向き合っていると、そういう自分になれるように様々な出会いやチャンスが生まれ、やがて人生は大きく変わってくるものです。