昭和以前の伝統の印相学はハンコの材質に本柘(黄楊)のみを使用し、書体と名前の画数にこだわり作られてきました。その頃は商売というよりも、純粋にものづくりや印相の研究に重点が置かれていたのです。
その後多くの流派が生まれ、ある流派は九星気学にこだわり、またある流派は象牙こそが最高だと。
やがて時代は変わり、商売としての商品の品ぞろえの重要性から、象牙や黒水牛などの多くの印材が盛んに使われるようになったのです。
昭和から平成に蔓延った<九星気学の相性により印材を選ぶ>という間違った認識はこの頃に作られたものです。
商売第一主義から多くの印材が使われた昭和時代
その背景にあるものは「本物の開運印鑑を作る」というものではなく、「どうやったらハンコが売れ、どうやったらもっと儲かるのか」という商売ベースの戦略と言えます。
しかしこの変化には「逆に運気が落ちる」という弊害が生まれ、印相は混沌と売上目的の時代に突入していったのです。
昭和の高度成長期の話ですから、経済は発展し、人々も潤い始めた時代。ゆえにやむを得ない変化であったのかもしれません。
画数は姓名判断の一部でしかない
ところで実際の人の運気は画数だけで決まるものではありません。画数は姓名判断の一部に過ぎず、実際には言霊(音の概念)が大きく運勢に影響を与えているのです。
同姓同名であっても「読み方が異なれば」運勢は変わります。
例えば幸子を「さちこ」と読むのと「ゆきこ」と読むのでは運気の波動に違いが生じるのは当たり前です。佳子を「よしこ」と読むのと「かこ」と読むのも同様です。
言霊学をちょっとでもかじったことがある人なら誰でも理解できるでしょう。しかし、この事実を分かっている占い師は、ほぼいません。印鑑の彫刻師になると、皆無と言えます。
運気の波動を読めない人が作って、果たして本当に良い開運印鑑を作ることができるのでしょうか?
答えは言わなくても分かります。
言霊の波動を初めて組み込んだのが平成印相学
音の違いを印相に組み込み表現できる印相家はこれまでなく、今をもって私一人にしかできません。
はっきり申しますと名前に込められた音の波動の違いを理解しないで開運印鑑を作った場合、名前の画数的に大吉にしたつもりでも、実際には凶作用となって現れる危険性があります。
それは画数という次元では大吉でも、音のバランスがその鑑定内容に不一致だった場合、運勢の波動が大きく乱れるからです。よって「たまたま開運した」ということはあるのかもしれませんが、とても信用できる確率にはならないはずです。
私は本柘の材質のみにこだわり、さらに画数や九星気学だけでなく、言霊の波動を印相に組み込んだ、かつてないほど精度を高めた新しい印相学を【平成印相学】と名付けました。
これが平成印相学の宗家の意味合いとなります。