私は印鑑業界にいるため、いろいろな場面に遭遇することもあります。
印鑑業界の裏側をみた
以前に大手の開運印鑑の製作会社を訪ねた時のことです。
事務所の奥のスペースは、完成した印鑑を箱に詰めるための作業スペースになっておりました。
そこで働く方は皆パートの女性達でしょうか?
周りとペチャクチャおしゃべりしながら、出来上がってきた印鑑を布で拭いて、印鑑ケースに入れ、箱詰めしていました。
驚いたのは、鑑定書に見本として捺印する作業もその女性達が行っていたのです。
本来なら自分が彫った証として、鑑定師や職人が心を込めて押すものではないでしょうか?
流れ作業のように、事務的にポンポン押しています。
よく新聞広告やHPの宣伝には、「心を込めて、祈願をした後発送します!」みたいに書かれておりますが、どこが祈願でどこに心を込めているのでしょうか?
完全な事務作業に終始しているのが現実でした。
はんこ職人としてのプライドと心の込め方
国際数霊印相学会では、印影の見本は捺印しません。
印鑑は使用者の分身であるため、他の人が押すのは極力避けるべきだと思っております。
完成した印鑑を最初に押すのは、持ち主であるお客様であるべきだと思うからです。
見本など押さなくても上下の区別ができるようにしておりますので、間違える心配もございません。
また当店では印鑑の箱詰めも鑑定師である私が一つ一つ丁寧に行っております。
鑑定したら終わり、彫ったらあとは社員任せ、パート任せ、というのは性に合いません。
完成した印鑑を再度一つ一つ確認しながら、丁寧に印鑑ケースに収めることが大切だと考えています。だからこそ時間がかかっても疎かにせず、持ち主の開運を念じながら1本1本を箱詰めまでさせて頂いています。
これが【心を込める】ということだと思うからです。
いつまでもこのポリシーだけは忘れずに、お客様の大切な印鑑を作っていきたいと思っております。